さしま紅茶 【べにつくば】


 『べにつくば』は多田系インド導入種実生(※)であり、同期の育成種に『ただにしき』があります。(1958年育成)
ただ、どちらも1953年に品種登録されたべにほまれ・いんど・あかね・はつもみじなどのように農水省の認定品種には登録されませんでした。
当時は煎茶のみならず紅茶も主力産業とする方針で品種改良にも力を入れていたのですが、1971年に紅茶の輸入自由化が始まって以降、その勢いが一気に失われていったことも大きく起因しています。

茨城県唯一の紅茶奨励品種であった『べにつくば』も、原木一本しか現存していないという絶滅寸前の状況でしたが、2001年〜02年から紅茶作りを始めていた木村さんがこの希少品種を残すべく立ち上がりました。
寒さにあまり強くないので、茨城の土地で育てるには技術も要しますが、大切に管理しています。

紅茶はセカンド(二番茶)で作ることが多いですが、今年の『べにつくば』はファースト(一番茶)で作りました。
渋味が抑えられ、優しい甘さと花香が楽しめます。

※明治初期にインドのダージリンやアッサム、中国などに入り茶の栽培・加工の視察を行った多田元吉が持ち帰った茶の種子からの選抜種。

「べにいばら」も「べにつくば」もどちらもファーストフラッシュらしいすっきりとした香味ですが、「べにいばら」の方は植物系の華やかな香りがあり、「べにつくば」の方は焼き菓子に通じる甘味があります。


品種:べにつくば
来歴:多田系インド導入種実生。品種未登録。1958年育成。
品種特徴:茨城県唯一の紅茶用品種として開発されましたが、紅茶の輸入自由化と相まって普及には至りませんでした。

生産者:木村 昇
生産地:茨城県 猿島郡 境町 山崎
標高:10〜20m
土壌:黒ボク土
栽培:畝仕立て(樹齢 約13年)
農法:慣行栽培
摘採:乗用型摘採機 年間2回
製法:紅茶[萎凋度:中 発酵度:軽〜中]
製茶期間:2023年5月6日


※ 未記入の箇所は、分かり次第更新していく予定です。
100g (お徳用 WEB限定)40g (標準)5g (お試し用)
型番 4905-23
在庫状況 残り9袋です
販売価格
800円(税込864円)
購入数
内容量
100g (お徳用 WEB限定)40g (標準)5g (お試し用)